小 沢 城
小沢城は、多摩川の支流の三沢川に寄り添うような里山である。川崎市と稲城市の両方にまたがっている。
一帯は「小沢城址緑地保全地区」となっており、「多摩自然遊歩道」の一部として絶好のハイキングコースである。
「京王稲田堤」駅より、10分ほどで登り口に着く。
散策コースは尾根筋の細い道である。 道の両側は険しい急勾配で、さほど高くない城山ではあるが、天険の要害をなしている。
勾配の少ない山道であるが、ピークは「浅間山」と「天神山」の二箇所である。
浅間山の南に、この城最大の郭がある。 ここには「物見台」との名称がついているが、隣の天神山の方が高いのに・・・と疑問。
「物見台」の虎口と思しきところに、土塁らしいものがある。(右画像上部のこんもりしたところ)
この「物見台」の東西には下にやや広い郭がある。このあたりにも見所があるらしいが、今日は割愛した。
「浅間山」と「天神山」には、さほど広くない郭になっている(右の画像は「天神山」)。 郭というより、こちらこそ物見台に近い。 ここからは、すぐ眼下すぐ間近に市街地が望める。 下界の喧騒が聞こえてきそうな距離である。
2007年12月21日
小沢城メモ
平安末期に稲毛三郎重成がこの地を治めたときに築城したとの伝承があるが、詳細不明。
観応2年(1351年)、足利直義方の小沢城を足利基氏方が攻め落とす。
享禄3年(1530年)、北条氏康が守る小沢城を、上杉朝興が攻めるが、小沢原の戦いで敗退。