さて、本題から少し離れますが、と言う文字があります。 実はこれも「圓」の変化です。 昭和の頃までは、商品の値札に使われることもあったそうです。 この文字が生まれた推移をみてみます。
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(1) 秦・漢代の篆書体。
(2) 旧字体。
(3) 口の中の口をムにしました。戦前の紙幣にも使われていた書体です。
(4) 行書体です。4世紀東晋の王羲之の筆です。
(5) 行書体の口(くにがまえ)を二つの点にしてしまいました。 日本の鎌倉時代以降に盛んに使われました。
(6) 貝の下のハを2本の縦画にしました
(7) 上の書体を楷書風にしたもの。『新潮日本語漢字辞典』で「円」の「別体」として掲載されています。
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