紀元前のギザギザコイン

ローマ共和国のデナリウス銀貨
紀元前81年発行
3.8g 18.7mm
表:Ceres(セレスまたはケレス女神)
裏:牛を引いている農夫
紀元前の一時期、ローマが発行したデナリウス銀貨にギザがつけられることがありました。
紀元前2世紀から前1世紀までのことです。 
Denarius Serratus(デナリウス・セラトス)との優雅なラテン語名がついています。 Serratiとは、ラテン語で鋸歯状のことです。
ギザの目的については、よくわかっていません。
1枚1枚手作りの時代です。 めんどうな手作業だったのでしょう。 ほんの60年余りでなくなってしまいました。

ギザがコインに復活したのは、17世紀ころに機械式のコイン製造が始まったころです。  そのときは、金貨や銀貨の周囲が削り取られないようにするためでした。
現在では、手で触ったときに額面が識別しやすいようにするためのようです。

 2019.10.20