スペインの正方形銀貨
アルモハード帝国のディルハム銀貨
12〜13世紀 1.4g 13.6mm
コルドバのメスキータ (2014.3)
7世紀初頭に成立したサラセン帝国は、100年後にはイベリア半島に侵入し、西アジア、北アフリカ、そしてイベリア半島を支配する大帝国となりました。
その後、イベリア半島のイスラムは、バグダッドのカリフに対抗し、「後ウマイヤ朝(755〜1031)」、「アルモラヴィド帝国(1060〜1147)」、「アルモハード帝国(1147〜1270)」などを建国しました。
首都コルドバは、当時ヨーロッパ最大の都市として栄え、華麗なモスク(メスキータ)が築かれました。
上のコインは、そのような頃、「アルモハード帝国」が発行したディルハム銀貨です。 小さくて、薄く、軽い銀貨です。 コインとしては類例の少ない正方形です。
10世紀後半に始まったキリスト教国の国土回復運動(レコンキスタ)が盛んになり、キリスト教国との争いが続きました。 11世紀後半にはエル・シドが活躍しました。
1492年、イスラム王朝「グラナダ王国」がイスパニア王国に降伏し、イスラムのイベリア支配は終りました。
2014.4.2