古代イベリア文字のコイン

ボルスカンのドラクマ銀貨
紀元前150〜120年
3.9g 17.3mm

ローマとカルタゴが争っていた頃、イベリア半島には、ケルト人やイベリア人たちが住んでいました。
これらの民族の多くはカルタゴに従属し、その後ローマに征服されましたが、最後までローマと争っていたILERGETAEという民族がありました。
彼らの国の首都は、ピレネー山脈に近いボルスカン(現在のウエスカ)でした。

彼らは彼ら独自の文字をもっていました。フェニキア人の文字が原型になっているそうです。
上のコインには発行地の名前「BOLSCAN」と書かれています。 何やら地図記号に似ています。 趣のあるアルファベットです。

  【参考文献】 「世界の文字事典」、吉川弘文館、平成5

  2010.7.11