陰刻のコイン

メタポンツムのスタータ銀貨
紀元前5世紀
8.03g 21.6mm 厚さ2.5mm

メタポンツムは、紀元前5世紀にイタリア半島の南部にあったギリシャ人の植民都市です。
この都市が発行したスタータ銀貨は、表も裏も麦の穂がデザインされているのですが、裏は凹凸が反転している陰刻なのです。
薄くて表が鋳写りしたわけではありません。なにしろ厚さは2.5ミリもあり、しかも表と裏は180度反転しています。
また、表に都市名を表す「META」の文字があるのですが、どういうわけか左右が反転した鏡文字「AT∃M」になっています。

この都市は、紀元前3世紀にローマ共和国の一部となりました。
右のコインは1922年にイタリアで発行された5 Centesimi銅貨です。 デザインが踏襲されています。

2010.4.25