南インドのファナムコイン

マイソール王国のファナム金貨
19世紀
0.4g 8.0mm
英領マドラスの2ファナム銀貨
1764〜1807年
1.8g 9〜10mm

近世の南インドで、「ファナム」という通貨単位がありました。
金貨と銀貨の両方がありますが、どちらも1グラム前後の小さなコインです。

マイソール王国は、17世紀以降、南インドにあった国です。
この国が発行したファナム金貨のデザインは、点と線の幾何模様です。何やら抽象絵画のようです。模様の形は沢山あり、どの二つをとっても同じものがないようにさえみえます。

マドラスは、1639年にイギリス東インド会社が要塞を築いて以来、イギリスのインド支配のための根拠地の一つでした。
ここではファナム銀貨が発行されました。表はウィジェヌ神、裏はイギリス王のチャールス2世を意味する「CC」です。

2008.6.7