ハンガリーの大インフレ

1946年発行のハンガリーの1億ペンゲー紙幣 1946.3.18

1946年、ハンガリーは未曾有の大インフレにみまわれました。
上の紙幣はこのころのもので、1億ペンゲー札です。
右のグラフは封書の郵便料金の推移です。単位はペンゲー(Pengö)です。
1945年の1月には0.3ペンゲーだったのが、1946年8月1日には、
  800,000,000,000,000,000,000,000,000ペンゲー(0が26個)
にもなりました。
大きな数を数えるときの単位で、万、億、兆まではおなじみですが、その上の京、垓、ジョ(禾+予)、穣となると、ほとんどお目にかかりません。上の郵便料金は、800ジョ・ペンゲーと読むことになります。

特に1946年の7月のインフレは、人類史上で最大級のものでしょう。なんと、1ケ月間に
  2,000,000,000,000,000倍(0が15個)
にもなったのです。これは毎日3倍以上のインフレが1ケ月間続いたことになります。(3倍、6倍、9倍、12倍・・・ではありません。3倍、9倍、27倍、81倍・・・なのです!)
朝と夕方とで値段が2倍以上になっていたという話は、決して誇張ではなかったのです。

【参考資料】「j_deafの切手収集」

2008.3.29