1円金貨


  旧1円金貨  明治4年発行

  明治4年〜13年に発行された1円金貨です。 庶民の生活には縁遠く、きれいな状態で残されているものが殆どです。
  明治新政府の貨幣の作者は、江戸の彫金師加納夏雄です。 明治政府が新しい貨幣の作成を英国に依頼しようとしたとき、夏雄の作成したサンプルを見た英国政府は、これより良いものは作れないと断ったそうです。
  ただし、偉業の割に明治政府の扱いは良くなく、明治8年の官員録によると、当時47才の夏雄は月給40円の10等官で、23才の山本権兵衛と同列でした。 その後東京美術学校の教授となり、明治31年72才で没しました。
  右の図は、明治4年5月に発行された『新貨條例』に掲載されている1円金貨の図です。実際に発行された金貨とは少しデザインが異なっています。

1.67g 13.51mm 金900/銀100
2005.11.12